ビジネス兵法 後出しジャンケン法

普段じゃんけんをする時、後出しは反則だと言う認識が多いですね。

しかし、実際ビジネスでは法律に触れ無ければそんなルールはありません、戦争となると命の削り合いとなり先攻か後攻かで勝敗が決まる場合がありますが必ずしも早ければいいと言うわけではないのです。

この後出しと言うのは正々堂々ではないし、フェアじゃないと思ってしまうかもしれません。

目的・目標が正々堂々と戦うと言うのであればそれもいいでしょう。

しかし勝負の世界では勝つのか負けるのかが目的であり、目標となるはずです。

それに相手が後出しだと気付かない速度で後出しすれば、それは反則だと言えるのでしょうか?

モーターレース界ではいかにブレーキを我慢するかの我慢大会でもあるし、先にブレーキを踏むとタイムが伸びて遅くなってしまいますね。

では先手?後手?どちらが正しいのでしょうか?

孫子は何を学ばせてくれるのでしょうか。



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後出しジャンケンの法則

少し話がそれたように感じるかもしれませんが、格闘技の場合に疑問が残りはしないでしょうか。

先に動いている方が圧倒的に有利と考えがちです、先に攻撃する事でパンチが相手に届き当たればダメージを与える事が可能となります。

それはそうなんですが優位に立つには【当たれば】問題はありませんが、先に攻撃したのに当たらなければダメージを与える事が出来ませんから先攻の意味が無くなってしまいます。

空手師範の増田章さんは【間を制するのが武道の極意】だと説いています。

「例え攻撃が弱くてもタイミング良く当たれば大きな効果が出る。それと同じ事で後手というのは相手の動きを相手よりも長く見続ける事が出来ます。だからどう対処すればいいのかが分かる。」こう述べています。

これは格闘技のお話なので普段生活している中ではあまりに早すぎる判断能力かもしれません、この瞬間的な後出しとは0コンマ何秒ほどでしかありませんので凄い速さで物事を判断しているわけですが、後出しは後出しですね。

格闘技の場合はこの0コンマ何秒の差で勝負を分ける事に繋がります。

しかし、見続けて相手の攻撃を食らってしまってはなんの意味もないのでかわせるギリギリのタイミングで見極められる動体視力と反射神経、それに耐えられる胆力を持つことが重要です。だからこそ毎日稽古を行い修練するのでしょう。

単純に筋力があるから勝てるわけではないのがこの後出しジャンケンの面白い所ですね。

ラグビー選手の松尾雄治さんもこんな事を言っています。

「私は足が遅いからマークをかわせないのだとばかり思っていた。どうもそうではなく自分のスピードだけではなく、相手の動きを利用して抜くことが出来る事に気付いた。そこで早速、次の試合のときに今までならボールを持ったらとにかく隙間を見つけて突進していたのを、間合いを作って待ってみた。案の定、相手が捕まえにくる。その動きを引き付けてから横によけてみると見事抜くことが出来た。」

この状況を孫子ジャンケンにすると「無形」というのはまだ何も出していない状態です、グーもチョキもパーも。

そこで相手がグーを出して来たとします。相手の手がグーという形を形成しますね。それを見てパーで対応すればどうなるでしょう。

つまり後出しじゃんけんの形に持ち込めばこちらは必ず勝てると言う事になりますね。


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ジャンケンの迷信

ジャンケンに拘っているわけではありませんが、後出しジャンケンは戦術の中では賢い選択と言えます。

私が幼少期の頃では変な迷信がありました。

それはジャンケンが強い者は頭が悪いと言うよく分からない迷信です、私は少年の頃ジャンケンが強いほうだったので自分は馬鹿だとそう信じていました。(勉強嫌いなのでテストの点数も理科と体育と図工以外は最低レベルです、当然の結果ですが)

後出しや先出なども考えていませんでしたが、身体が勝手に反応して相手の動きを観察していたのかもしれません。(後出しに)

頭が悪いと思われたくないのでわざとジャンケンに負ける事もよくあったわけですが、それを今考えてみると、勝ち負けをコントロールしていた事に気付きました、結果的にはこの孫子が言う戦略的兵法に当てはまる原理に気付いたのです。

このジャンケンの迷信も誰かが勝ちたいと言う思いから作られた迷信なのでしょう。これが大人の世界では情報操作とも言いますね。

先手と後出しの違い。

格闘技などの場合では先手の有利さは確実に存在します。

要するに【先に動いた有利さ】と【後出しじゃんけん】のどっちかが勝つのか?と言う話になりますが。

普通のレベルでは先に動いたほうが有利でしょう。単純な物理的な法則ですね。

互いが同じ速度であって先に出したパンチが相手に当たるのは誰しもが理解できるでしょう。

しかしながらこれが達人レベルになってしまうとそうはいきません。

このレベルに達すると後出しジャンケンのほうが優位になってしまいます。

これはどういう事なのか?と言うとですね、相手の動きを見て相手のレベルを計り出方や戦術・戦略などを分析する為です。

相手を知る前に己を知れと言うのは洞察力を養えと言う事で、自分の洞察力があるのかどうかさえも自己分析して理解しなければいけません。

そう、ビジネスでも同じで自分の提案が凄いと過信して相手の考えや出方を調べずに先出してしまうと後々泡を吹くのもこの為です。

ライバルの動きをあらかじめ知る事が出来るのならばそれにこした事はありません。

・先手とは単に物理的なものに対する優位性。

・後出しとは情報+物理的なものに対する優位性。

力任せに動いても相手の力量が上ならば勝てません、それに有利な情報を得て出れば負けそうな事でも勝てると言う事になりますね。

しかしながら先ほど書いたように情報収集する時間が長く掛かり出方が遅すぎた場合も負けてしまうと言う事になります。これがタイミングとなるわけですね。


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孫子の水

孫子が提唱しているのは、まだグーもチョキもパーも出していない状態を水にたとえながら表現しています。

それ兵の形は水に象(かたどる)る。
水の形は高きを避けて下(ひく)きに趨(おもむ)く。
兵の形は実を避けて虚を撃つ。
水は地に困りて流れを制し、兵は摘に困りて勝を制す。
故に兵に常勢なく、水に常形なし。
よく摘に困りて変化し、而(しか)して勝を取る者、これを神(しん)と謂(い)う。

この言葉はこのように解釈できます。

戦闘態勢は水の流れのようでなければならない。
水は高い所から低い所へ流れていくが、戦争も同じく充実した強敵を避けて相手の手薄をついていくべきだ。

水には決まった形がないように戦争にも不変の態勢はあり得ない。
水のように敵の態勢に応じて変化しながら勝利を勝ちとってこそ絶妙な用兵と言える。

つまり水の形とはその時に応じた形、臨機応変さを意味しています。
相手がいる場合、一貫したやり方が通じるわけはないのでその時その時で方法を変え、その状況に応じた戦術を使う事で勝利を得ると言う事になります。

闇雲に突撃するくらいなら相手の出方や状況を把握してから物事を進めていきたいものですね。


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